小幡敏の日記

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櫛の歯が抜けるように

自衛隊が崩壊に瀕していることをいったいどれだけの国民が理解しているでしょうか。

 

私の親しい同期の内にも退職を検討しているものが沢山おります。

 

先日は大豊作で、一人が辞めるというものですからそのことを他の同期に伝えると、そいつも転職活動中ということで、さらにそいつの同僚及び部下も退職することが決まったということでした。

 

かくいう私が辞める際も、同日付で辞める初級幹部が九州以西だけで両手に余るほどおりました。

 

まぁ大きい組織だからと思うことなかれ。これは全て幹部、それも初級幹部だけです。われわれは確かに大きい組織ですが、もともと人員不足の中でやっている上に、幹部の数はさらに不足しております。意外に思われるかもしれませんが、幹部などこき使われるだけでだれもなりたがらず、陸曹をなかば強引に幹部に引き上げて使っているような有様なのです。

 

そこにこの退職ラッシュです。それもこんなことは今に始まったことではない。我々の感覚として、辞める者というのは大方羨望の対象となります。

 

それはあたかも、戦争で怪我をして内地に後送される者のように、恨めしそうに見送られるのです。

 

そして残るのは、どうにも使い道のない無能と、出世に熱心な平目ばかりという体たらく、この事実に自覚的でない陸上自衛隊幹部は恐らく存在しないのではないでしょうか。

 

辞めた私が言うのもなんですが、私が特段腹立たしいのはまるでなんの後ろめたさもなく辞めていく防衛大出身者です。彼等は率直にいって大半(同世代に限ればほぼ全て)が無能ですが、彼らは国の金で給料までもらって大学を出ておきながら、国防なんざまるで興味もなく、ただ楽に金が稼ぎたいといって自衛隊を足蹴にして辞めていくものが多々おります。

 

先ほどの退職者というのも、防衛大学幹部候補生学校を首席で卒業した者だそうですが、IT企業にいきたいといって辞めるそうです。

 

彼の部隊などまだまともな方で、部隊長も隊員も率直に彼は裏切り者だといっているようですが、普通はそうとすら言われず、「そら外でやってけるなら辞めるよな」というのが共通の了解です。だからこそ私は、「なんで東大まででて自衛隊なんかきたの?」とありとあらゆる人から問われていたわけです。

 

しかしながらこんなことでいったい組織かもつでしょうか。いや、こんな空気に覆われた自衛隊が有事において勇敢に戦えると思いますか。

 

私はあの無能な上官と国民に対してはとことんまでざまあみろ、それみたことかと思いますが、それでもやはりあそこに残る仲間たちは心配でなりませんし、またこの国の行く末については深く憂慮されます。

 

イージスアショアで防衛に穴ができる?、笑わせるな、もともと自衛隊なんざ穴だらけの張りぼてだよ。体裁ばかり繕って問題に取り組んでこなかった自衛隊高官と国民の責任じゃないか。目の前の問題に取り組むのが務めだといっているような高官はみんな銃殺ものだ。そんなことでは兵隊と変わらんではないか。この国を実際に守れる体制を作り上げること、その事に責任を感じないような無能は人の上に立つ資格はない、そんな当たり前のことすらないがしろにしてきた防衛大学出身者たちは今すぐ腹を切って詫びろと、私はそういってやりたい。