このご時世、あおり運転がどうのと喧しいから運転が荒い人間も合わせて人非人扱いされるかもしれないが、私は運転が荒い。
荒いというのも色々だろうが、たとえば煽られたらとことん制限速度で走ってやるし、狭い道を塞いで走ったりむやみに突っかけてきたら多少はやり合ってやらねば気が済まない。（もっとも、私の親族などは炭坑街出身だからこんなものではなく、私の幼い頃など、車外に出て怒鳴りあいなどよくあったし、一本道でなめた運転をした上に鳴らしていった対向車にはバックで追いかけて喧嘩をするなど、もはや時効とはいえ、今では考えられないような暴れ方であった）
私はそこまででもないし、未だ事故も起こしたことはない優良ドライバーだが、ヘッドホンをした阿呆が自転車で飛び出してきたりすれば、これには馬鹿やろうといって鳴らすくらいのことはする。
これをいつも聞いている娘もものの道理がわかってきて、シルバニアファミリーの仲良し幼稚園バスかなんかのハンドルを指して、『これはバカが居たときにならすんだよー』とにこにこ言うものだから、私の立場が悪くなったことは言うまでもない。
とはいえ、あまりお転婆もこまるが、未だ男児を得ていない身からすれば、こういう健やかなことを言う娘がいるのもなかなか健全で宜しいと思う。
