小幡敏の日記

評論を書いております。ご連絡はobata.tr6★gmail.comまで。(☆を@に))

悪口の作法

作法などというほど大げさな話ではない。 僕は外見や生まれついたものをダシに人の悪口を言う癖がある。 これは褒められたもんでもないが、ちょっと堂に入ったところもあって、立て板に水とばかり、いくらでも悪口が湧いてくるし、実際に口に出してもいる。 …

肉弾

私には七歳と五歳の子があって、順調なら今年の秋には三人目がこれに加わります。 上の子は小学二年生ですから随分利口になっていて、この間食卓でこういう会話がありました。 娘:とと(そろそろ呼び方も進歩させねば)はどんな曲が好きなの 私:軍歌か歌謡曲…

読み手発見

これまで二冊本を出して、批判的な投書やメールばかりが届くわけですが、これらは主に一冊目宛で、昨夏に出した二冊目は完全な無風にあります。 私にとって一冊目は、正直な書き方をしたものではありますが、何分愛想も素っ気もなく、また内容も攻撃的かつ反…

いっぺいちゃんと自衛隊

僕は野球が好きで、野球のニュースは見るもんだからいやでもいっぺいちゃんのやらかしが目に入ります。 これは後出しジャンケンのようでみっともないですが、かねてからこいつはいつかやらかすぞと言っていました。家人しか証人はありませんが、これは本当で…

またも北海道

2泊3日で北海道に行ってきました。自衛隊を辞めた同期2人が居ましたが、まあ楽しいこと。我々の会話は人が聞いたら馬鹿話にしか聞こえないのでしょうが、いやいや、馬鹿話にも気の利いたもんとそうでないのがあるんです。 そこでいくと、都会の連中はこれ…

自衛官の靖國参拝

陸自の幹部が実質的に集団参拝をしたということでやや騒がれています。 これを当然のこととして擁護する者、また例のごとく宗教問題にして批判する者、両者あるわけですが、私として一つ言っておくことがあるとすれば、もし仮に自衛隊に軍国主義復活の気配を…

理解できない国語ってなんなんだ

丁度世間ではセンター試験の時期だからつまらんことを思い出したが、僕は現代文だと論説文が不得意で、センター試験レベルでさえ結構誤答があったりした。 得意なやつに言わせれば、答えなんてこれしかないだろ、ということらしいが、こちらに言わせてもらえ…

自衛隊さんありがとうで済ませちゃいけない

災害派遣があると毎度この流れですが、多少の批判めいたものを塗りつぶす形で『自衛隊さんありがとう』が叫ばれて、国民の中にある曖昧な軍民関係に対する潜在的な不安をかき消すわけです。 寝たきりにでもなって初めてしおらしくなる老人みたいなもので、こ…

自衛隊は便利屋じゃないと何度言ったらわかるんだ

新年初出社ということで会社に行くと、同僚の一人から『なんで自衛隊はもっと早く被災地に行ってあげないのか』と言われた。 なぜ僕がそのことで責められなればならないかは知らんが、取り敢えずは『災害支援は警察消防の領分で、自衛隊の本来業務ではない上…

箱根駅伝

走るのは何より嫌いですが、箱根駅伝は法政の徳永が痙攣した脚を叩きながら走っているのを見てから好きで、大体毎年見物しています。 特別贔屓の大学があるわけではないものの、駒澤大八木監督が好きなもんですから今年からどうしたものかと思いつつ、青学が…

表現者クライテリオン1月号

表現者クライテリオンも、創刊から丸六年とのことで、宗教特集が初めてというのがむしろ意外な感じがしますが、この特集に久し振りに寄稿したのでお知らせします。 宗教は語れば語るだけ当の御本尊が逃げていくようなところがあるので、これを書くにはだいぶ…

大岡昇平について

昨日早稲田大学で國策研究會主催の浜崎洋介氏講演会に出向いたが、講演後にいくつかあった質問がどれもまあ無礼なものばかりで、俺はやっぱりこういうのは出来ねえな、と改めて思った。 もっとも、これが政治運動ならば、悪魔でも気の良いやつとは取引してや…

宗教とはなにか

最近エホバだなんだと喧しいが、テレビやネットに溢れる『宗教批判』の中に、私は真面目なものも、なるほどと思えるものにも、ただの一つも出くわしたことはない。どれをとっても、およそ真剣に宗教と向き合ったことのないものが、『太陽は暑いからぶっこわ…

退役軍人

北國の友

昨日まで三泊四日で北海道におりました。 自衛官を辞めて林業兼猟師になった友のところに厄介になり、久し振りに愉快な時間を過ごすことができました。 彼は『このまま自衛官を続け、全てをこの国と自衛隊に捧げる覚悟がなかったんだな』と言っておりました…

『忘れられた戦争の記憶』について

二冊目となる標題の本を出して二ヶ月以上経ちました。 特段反響もないため、著者としては全く暖簾に腕押しというか、手持ち無沙汰な状態を強いられているわけですが、これは一冊目でも慣れているので、黙って日常に耐えるしかないわけです。 しかしながら、…

日本人的根性

https://approach.yahoo.co.jp/r/SwgTLr?src=https://news.yahoo.co.jp/pickup/6477275&preview=auto ネットニュースを拾って何か言うのは趣味ではないが、これはいくらなんでも酷いのではないか。 何が酷いって、この事故に対する日本人連中の反応だ。 無免…

僕の友達は最高の仲間です

僕は友達が少ないことで有名なわけで、これはもう筋金入りなわけですが(だから憎まれっ子世にはばかるなんてのは当然例外があるわけです)、そんな僕にも友達はいます。 高校以前の友達というのはほとんどおらんで、唯一といっていい気を許したやつは早々に…

老人に期待するものは

クライテリオンのメールマガジンに86歳の方から寄せられた文が載っておりました。 自衛戦争に備えよ、ということで、内容については大きな点において反対するところはありません。むしろ、米寿を控え、日本の安全保障環是正を願って筆を執るその熱意には頭が…

阪神優勝おめでとう

先週関西を回って、環状線のホームに居た全身タイガースのおっちゃん(阪神ファンはな、兄ちゃん、一周回ってレフトや、これ名言やで!)と話してから阪神タイガースファンのファンですが、なにはともあれ、十八年ぶりの優勝おめでとう。十八年前といえば、…

世間の狭さよ

7月に出した本の中で引いたものに、延安捕虜日記というものがありますが、これの著者は東京帝大を出て当時大陸で公職にあった鈴木伝三郎という人です。 この人は家族で鉄路を移動中に八路軍に襲われ、妻子をそこで亡くすことになりました。 私自身は当然、こ…

下を向いて歩こうの日本人

芸能事務所のスキャンダルで世間は騒がしいようですが、僕は特段興味はありません。 アイドル文化など滅びてしまえばよろしいと物心ついた頃から思っているし(そうは言っても南沙織とキャンディーズが好きな時期はありましたが)、こんな歪んだ不健全な文化…

暗黒日記

清沢洌の暗黒日記というものがあります。 清沢は硬骨のリベラルジャーナリストで、彼が戦時下で綴ったものがこの日記。 敗戦を間近に惜しくも亡くなることになる清沢のいわば遺作でもあります。 讀賣新聞の中野好夫評は以下。 正直にいって戦後九年、いっか…

無名のスカウト戦士

信州勉強会で少し話題に出ました戦時下ボーイスカウトの逸話について、紹介しておきます。 レリーフ (以下文字起こし) この影像は 南洋のどこかの島であった激戦のあとの まだなまなましい実話の記念像である 一人のアメリカ兵が重傷をおうて倒れていた 銃声…

戦記紹介2

沖縄については、色々言われます。 確かに現在の沖縄県庁、主要県メディア、表に出てくる市民活動家をながむるに、これは一体何なのだと、言いたくなる気持ちはよくわかる。 私自身四年あまり沖縄に自衛官として住んでおりましたから、人並み以上に事情は理…

甲子園

メディアは右も左も慶應おめでとうということで、世間の方はどうだが知りませんが、 僕は全く胸糞悪いですな。 慶應に恨みはありませんし、仙台育英の方に肩入れする理由もありませんが、僕は高校野球という在り方が好きだから、現在の慶應義塾高校を応援す…

京都

色々あって京都におりますが、暑すぎて人があまりおりません。それでも外人は肌を焦がしてうろついてますが、ようやりますね。

『忘れられた戦争の記憶』

先日一度告知しましたが、2冊目の本となる『忘れられた戦争の記憶』が明日発売となります。 この本の生命力には私自身期待を掛けているところで、やはり多くの人の手に渡ることを望みます。 夏に向けて七十番煎じくらいの番組なんかが増えてきますから、も…

レコード導入

先日来書斎の改造をしておりますが、終末に親父からDENONのレコードプレイヤーを拝借して、40年選手ながらレコードを導入しました。 今のところこれも親父から借りた30枚ほどのレコードしかありませんが、何より、曲送りもシャッフル再生も出来ないのが良い…

キャスト・アウェイ

なんとなしにトム・ハンクスのキャスト・アウェイの吹替版を観ていたところ、トム・ハンクスが同僚から、 『足の悪い子供の自転車盗んで荷物を届けたやつがよく言うぜ』 とかなんとか冷やかされ、 『盗んだんじゃない、借りただけさ。しかし、足の悪いっての…