広島で菅総理が原稿を読み飛ばしたといってなにやら批判されている。
記事によれば、
「核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします」との誓いや、「核兵器の非人道性」「唯一の戦争被爆国」などのキーワードを含む箇所を読み飛ばしていた。
とのことだが、はたして、こんな空言、読み飛ばすことにいったい何の問題があるというのか。
私には、心にもない誓いをしないですみ、単なる事実を大袈裟な反戦平和思想に結びつけずに式辞を終えられただけ、菅氏には上出来のアドリブだったと思える。バカもたまにはいいところで働くということだ。
日本人はいつまでこんなはったりを大事にして実質を放置し続けるのか。
大事なのは広島長崎の犠牲者の意志が無視され、また、実質を伴った平和の構築が平和のやかましい掛け声の中でこれまた放置されていることである。
唯一の戦争被爆国なんざ、いばるものでもなんでもあるまい、そんなものはみっともないからぐっと腹に収めて次は被爆国になどならぬよう、力を養うことに邁進せよ。
だいたいが、菅氏の式辞なんざ言われなければだれも聞いてないんだろう。それをここぞとばかりに叩いてなんになる。菅の中に人の心があるなどと期待してかまととぶっている者は、いい加減その甘ったれた人間観を捨てかければならない。
もっと物事の実質を追求せよ。悲しいかな、日本の政治家の言葉なんぞに、はなから意味など存在しないのだから。