小幡敏の日記

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横須賀にいきゃあ娘が言う

私は横須賀が嫌いだからこれまで寄り付かず、恐らく一度も行ったことがなかった。

 

この間子どもを釣りに釣れていくというので、ついにあの港町に足を踏み入れたが、高速を降りるなり、湾内には米軍艦船がひしめき、街にはアルファベットに溢れ、そこらじゅうを外人が歩いている。小学校じゃ、陸上大会入賞者の名前がカタカナで書かれている。

 

私は常々言っているが、外人が嫌いなわけではない。正直に言えば、外人なんかより日本人の方がよほど嫌いだし、それを隠そうとも思わない。

 

だが、自分の国を、それも横須賀という地を事実上占領されているのは耐え難いことだとおもう。

 

娘は四歳だが、「この街は変わってるね」と言い、「アフリカ人(アメリカ人のこと)がいっぱいいるね、なんで?」と言う。

 

「そらあんた、日本が昔アメリカと戦争して負けたから居座ってるのよ」と言うと、「アフリカ人は何できたの?」とまた問うものだから、「そらまあ船か飛行機だろうな」と言う。「もう船も飛行機もないの?」と言うから「そんなもんいくらでもある」と言えば、「それなら早く帰ればいいのに」と言う。

 

何故かと問えば、娘がいう、「日本は日本の人が住む場所だもん。アフリカ人が住んでたらととと○○たちが住めなくなっちゃう。早く自分のところへ帰ってもらわなくちゃ」。

 

そうそう、それでいい。自分の国にいるのが一番だ。

 

その日、その足で実家に帰ると、さっそくそのことを婆さんに報告している。それを聞いた婆さんは、「そんなこと言っちゃだめ、みんな仲良くしなくちゃ」などと余計なことを吹き込んでいる。

 

日本人のこの馴れ合い、どうにかならんもんか。それなら乞食に部屋でも貸してやって、風呂くらい入れてやったらどうか。

目の前で苦しんでいる同胞には何の興味もないくせに、この手の似非博愛主義を振り回すのには我慢ならん。

 

人間もっと頑迷にならないかん。他者を理解できるなんていう思い上がりが、人間を野蛮にし、普通の人の生活をぶち壊すんだ。

 

わからんもんはわからんままにしておくこと、そういうことが一番大事である。