小幡敏の日記

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平和を愛する国民

どれだけの人が真面目に言っているのかわからないが、日本人は平和を愛する国民であり、それが国際的な尊敬を得るのだと言われることがある。

 

そうはいうものの、平和を憎む国民というのがいったいどこにあるのか。世界に誇る憲法9条などというが、そんな声は現実にはどこからも聞こえてこないし(それがあれば都合のいい国からはともかく)、現にどの国もこれを真似することなく、また、国際社会での日本の発言力の低さはこの事実を暴いている。どの国の人間だってそんなものは単なる欺瞞だと分かっているのである。日本が経済大国になる上で如何に多くの搾取をなしたか、如何に劣悪な環境で外国人労働者を用いているか、それを分かっているがゆえに日本人のことなど誰も尊敬してやいない。

 

むしろ尊敬されているのは特攻隊だったりすることは興味深い。私は少なくとも五カ国以上の人間に特攻隊を誉められたらことがある。それだけ彼等は国のために殉ずるということに価値を見いだしている。

 

特攻隊に名誉を認めないのが日本人だけだというのはまったく不名誉な事実ではないだろうか。

 

日本人は諸国民の信義公正を「信頼」してしまっているから、もはやこのレジームの中で国家の独立や統治に向き合うことすらままならない。まったく奇妙ではないか。