小幡敏の日記

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哀しいよな、この自衛隊ってやつは

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6357429

 

ありがとう医療従事者って。

 

私には身内に沢山の医療関係者がおりますが、コロナの影響というのは普通の国民と変わりません。

 

勿論最前線で身体を張っている人達はいる。彼らの努力は大変なものだし、背負っている危険も無視できない。

 

ただ、この国の大半の医療人は、さほど特別な負担はしていない。もちろん、コロナの影響で患者は減るし、病院閉鎖のリスクもある、また、今後発熱外来などへの支援もはじまる。

 

だが、その程度のことだ。一般の国民にはこんなものより遥かに生活を脅かされているものがある。率直にいって医療には普段多くの金が投入されているほうだ。確かに病床数も削減されたし、かつてのような繁栄もない、だが、それは金の使われ方の変化であって、一般的にこの界隈は他に比べて遥かに優遇されてきた。それは生命至上主義の日本では当たり前のことである。

 

だからこそ本当に困っているところに回せ、あるいはこのコロナ騒ぎを真に解決に導く研究に回せ、と言いたいのではない。

 

もっともっと私に切実な感想として、自衛隊が哀れなのだ。

 

自衛官が普段どんな冷や飯を食わされているか。災害派遣先でどんな待遇のなか酷使されているか。そしてそこに一体どんな報いがあるのか。

 

ありがとう、それだけだ。自衛隊は何をしたって、どれだけの侮辱に耐えたって、永遠の日陰者なのだ。

 

身体を張ろうが、私をころして奉公しようが、いつまでも国民は自衛隊憲法に位置付けないどころか、軍隊にもしてくれない。戦争はいやだなんて馬鹿も休み休みいえ、戦争で最初に死ぬのは自衛隊だ、誰が進んで戦争などしようものか。

 

コロナは明らかな危難であり、我々国民を脅かすものであるからこそ、それと戦う医療関係者は正当(私には正当以上にもみえる)に扱われる。

 

だが、自衛隊潜在的な危難を相手にするが故に、その努力も献身も、まるで顧慮されることはない。私はいつも思う、自衛官は力士のようなものだ。神事はスポーツになり、その様式は滑稽なものに、そしてそれは好奇の的となり、ただ嘲笑混じりの喝采で祝福される道化に過ぎないのだと。

 

彼ら自衛官たちをかような境遇に押し止めている日本国民は早晩地獄をみるに違いないのだ。そうなってから私は思う、ざまあみろと。だが、そうもいってられないのだ。日本が、われわれの日本が滅びては忍びない。ざまあみろと涙を流さずすまぬよう、仇敵日本国民とも手を取り歩まねばならないのである。