小幡敏の日記

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どうにもやりきれん

私は現在民間会社でサラリーマンをやっており、霞が関の官庁街近くで働いている。といっても小さい仕事だ、華やかさとはきちんと無縁に生きている。

 

それで今日の午前中、桜田通りからお堀沿いを歩く機会があった。

 

まず私の眼に入ってきたのは警察庁と警視庁だ。私は新卒のころ警察庁のみを受け、なんとかして警察行政に関わろうとしていたから、ここを通ると感慨深い。あの時私は自分の意地のために、警察庁に入る機会をふいにした。思い返せば惜しいことをした。私は今でも警察が大好きだ。警察官とともに働けたらどんなに幸せだったか。悔やまれる。

 

そして桜田門を右手に見ながら進むと、行く先に国会議事堂がなんとも嘘臭い、テーマパークのパビリオンの如く鎮座している。

 

ああ、そこまできて私は、同僚上司をよそにひとり拳にちからをこめた。

 

俺はなにをしてるんだ。警察に入りたくて自らその道を拒んだ。自衛隊に入れば、その力を自ら捨てた。

 

そして今やしがないサラリーマンだ。

 

なにより、あの憎き国会議事堂はこうして何事もなかったかのように澄ましている。となりでは最高裁がくだらねえ訴訟にくだらねえ判決を下している。官庁街じゃ、亡国なんて素知らぬ顔で悠々その歩みを続けている。

 

それが許せぬ。私の不甲斐なさのはけ口を求めているわけではない。が、不甲斐ないことは事実だ。俺はこの腐った秩序にミソをつけてやるために全てをささげてきた。だが、いまの俺に残るものはなにか。一介のサラリーマンに過ぎない俺に何が残されているのだ。

 

俺は負けたのか。敵さんは元気だ。俺は力を持たない。

 

俺は本当に負けたのか。負けたのかもしれない。俺は無力で、奴等は衰えを知らない。

 

いや、こんなことでへこたれてたまるものか。勝負はまだこれからだ。

 

俺はまだ負けてない、いや、負けるなら負け方があるはずだ。こんなところですごすご退散してたまるものか。

 

俺は許さん、あそこでこの国を穴蔵の中に押し込めて得々としている連中を。

 

俺の手に力が宿る日がくるのか、それはわからぬ。だが、今に見ていろ。俺は俺の人生を一貫したものにしてやる。それに貴様たちは応えてみろ。応えられぬなら、貴様たちが滅びるんだ。

 

首を洗って待っていろ、俺はまだ、諦めていない。夢うつつに遊んでいられるのも今のうちだ、俺はこの境遇に負けはせん。

 

無力な俺に、破壊の力を。怠惰な俺に郭清の情熱を。

 

俺は負けんぞ、この国に、この民族に栄光が再びもたらされるその日まで。

 

共に戦う者を求めて、俺はこの生き方を止めない。