小幡敏の日記

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規格外野菜同志諸君

私は現在沖縄に住んでおりますが、今日は子供を連れて摩文仁の近くの海岸に行ってきました。

 

ここは断崖の切れ目にある穴場の浜辺で、いつも人っ子ひとりいないか、いても十人にもならないのが常でした。

 

それが、最近はどうも筋の悪い輩が多い。今日など、アマチュアカメラマン(職業写真屋だったらすみませんね)の撮影会みたいなものをやっていて、裸同然の女を並べて嬉々としてシャッターを切っておりました。

 

よくわからん男が、「一般の方は写り込まないように配慮しますので」などと仁義を切ってきましたが、まぁそんなものは守られるはずもなく、そんなことより消えてくれと思っていましたが、案外周りの一般客は気にならないらしい。

 

とはいえ、あまり趣味の良くないことを言うようですが、あの女たち、どうみても顔はいまいちというか、どちらかといえば出来が悪いようなもんで、その白い肌とはちきれそうな若々しい体つきとはもはや不協和さえ感じさせました。

 

砂辺にヒールで、レース地のよくわからん布切れなんか巻きつけて日傘さしてるもんだから、その完全に商品化された首から下と、出来損ないの顔とが残酷なコントラストを生んでおられました。

 

いや、別に彼女たちの悪口がいいたいのではないですが、彼女らは悲しくはないものですかね。

 

撮り手の方は、もう絵に描いたような気色の悪い連中で、中年太りの脂ぎった禿頭が大砲ならべてるわけです。

 

彼女たちも、まぁ気の強そうな顔をしてましたから、平生あんな手合いが近づいてこようものなら汚いものを見るかのように応ずるのでしょうが、はじける笑顔でポーズをとっておりました。

 

いや、この胸糞悪さったらないですよ。彼女たちはまぁ見切り品というか、規格外野菜みたいなもんです。当人たちはアイドルかモデルかしりませんが、そんなもんを夢見てるのかもしれませんが、そらむりですよ、申し訳ないが。

 

それにもかかわらず、あんな連中向こうに肌を晒して笑顔振り向いて、悔しくはないのか。

 

規格外でも見切り品でも、その誇りというか、矜持はあっていい。私がそんな野菜なら、半値シールを貼られて売られるくらいなら、畑の隅に打ち捨てられて朽ちるのを選びますよ。

 

思えば巷の俗流言論誌で韓国叩きなんかしてる連中は、定めしこの女の子みたいなもんでしょうね。読者の方はあの汚いオヤジどもというわけです。

 

私はいかに浮かぶ瀬のないようなことになっても、あんな醜悪な劇には参加したくない。いや、絶対に参加しないと誓います。

 

半端な野菜なら半端な野菜らしく、堂々と見捨てられ、高楊枝で土に帰っていくことを選びたいと思います。