小幡敏の日記

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出生日改竄

私の姉が5月に第一子を産む予定だったが、どうも早産になりそうで、皆気をもんでいる。

 

未熟なままうまれるにせよ、せめて4月にはいるまでもてば発育遅れもとりかえせるのではないかなどと言っているものもある。学年が一つずれるから。

まあそういうものだろう。

 

だが、これは時効だから言うが、私の母方の祖父もおじも、3月末の生まれである。そして、その双方とも、実際は4月に生まれている。

 

つまり、かつてと今でまったく逆の調整が目指されている。

 

かつてはそれこそ、なんとかはや生まれにしてさっさと学齢を終わらせたかったのである。早く働きに出すために。たしかに彼らの育った家は当時大変に貧しかった。

 

これを思うと、この出生日の改竄は、どちらも義務教育に引きずられて生じたものとはいえ、大分趣きが異なる。

 

どちらが良いか悪いか、そういうものでもあるまい。

 

だが、なんとなく私は、さっさと働きに出そうとしたかつての在り方の方が好きだ。